
詩集:ともしび[ツナミ]
【TsunamiRequiemJapan2011】
████████─ 目 次 ─█████████
ツナミ
嗚呼碁石岬よ ツナミ(2)
命つなぐ ツナミ(3)
鬼の子守唄 ツナミ(4)
黙示録 ツナミ(5)
鬼火の手形 ツナミ(6)
恐山 ツナミ(7)
峠茶屋のハツ婆さん ツナミ(8)
翼のない天使たち(9)
変歌花一匁(10)
天使になれなかった者の哀歌(11)
鎮魂の歌碑(12)
ツナミ音頭2011 [三陸小唄] (13)
ツナミの あとがき [予約投稿文]
【備忘録】あとがき
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ツ ナ ミ (1)ドンドンパンパン ドンパンパン
ドドパパドドパパ ドンパンパン
鳴くなカラスよ カモメも泣くな
海が割れても 山が消えても
ドンドンパンパン ドンパンパン
ドドパパドドパパ ドンパンパン
若い娘は どこサ消えた
子供らは どこサ消えた
ドンドンパンパン ドンパンパン
ドドパパドドパパ ドンパンパン
ドンドンパンパン ドンパンパン
ドドパパドドパパ ドンパンパン

ともしび(ツナミ)【TsunamiRequiemJapan2011】
嗚呼碁石岬よ ツナミ(2)嗚呼(ツナミ)碁石岬よ
碁石の岬に 霧深く
眼下に潮の 愁いあり
磯風甘く 暮れなずむ
碁石岬に 潮風そよぎ
渡りし鳥に 恋さんざめく
碁石の岬の 霧晴れて
乳房の下で 微笑みぬ
嗚呼(ツナミ)
碁石岬に 雪が舞い
海鳥が啼き 風が鳴き
潮が泣き 浪が泣き 海が泣き 天が泣き
碁石の岬に 涙雨 涙川 涙声
嗚呼(ツナミよ)
碁石の岬に 吹く風よ
嗚呼(ツナミよ ツナミよ)
碁石岬に 吹く風よ 海の風よ
命つなぐ ツナミ(3)ぼくはその時
まだお母さんの お腹の中に居た
目が開けてないから 見えないが
外の様子は なんとなくわかった
だからぼくは 産まれたくなかった
すると どうだ ぼくの周りに
いろんな天使が集まってきた
子供の天使だけでなく
大人の天使も
お爺ちゃんも お婆ちゃんも
いろんな天使が励ましてくれた
天使たちに励まされたぼくは
忍耐をおぼえた
親切と友情もおぼえた
そして世界中の愛情を感じ取った
翌朝になってぼくは産まれた
ぼくの周りには大勢の人が集まり
皆が皆 泣いている
悲しいのかな?
うれしいのかな?
ぼくはできるだけ大声で泣き叫んだ
ぼくは負けないぞ!
お母さんを守るためだ
負けるわけにはいかないよ!
天使たちとの約束を守るためだ
ぼくはすぐに立ち上がってみせる!
お父さんのために
お爺ちゃんお婆ちゃんのために
この命をつなぐために…
鬼の子守唄 ツナミ(4)鬼の子守唄
カミナリ鳴ったら 親ゆび隠くせ
親の死に目に 遭わぬよう
風が吹いたら 腹隠くせ
柿を喰うため 桃喰うため
雨が降ったら 尻隠くせ
カラス鳴いたら 目を隠くせ
陽が堕ちたら 乳乳隠くせ
海が凪いだら 赤子を隠くせ すぐ 隠くせ
海が鳴いたら カカァを隠くせ 今すぐ 隠くせ
海が曳いたら ジジババ隠くせ 早よ 隠くせ
山が鳴ったら 目を覚ませ
明日になったら 涙を隠くせ
カミナリ鳴ったら 親ゆび隠くせ
親の死に目に 遭うように
ツナミが来たら
子を隠せ カカァ隠せ
ジジババ隠せ 命隠せ
誰の死に目に 遭わぬように
黙示録 ツナミ(5)Tsunamiの黙示
また私は見た。
海から一匹の獣が上ってきた。
これには十本の角と七つの頭とがあった。
その角には十の冠があり、
その頭には神をけがす名があった。
獣に権威を与えたのはあの竜、すなわち、
悪魔とかサタンとか呼ばれ、全世界を惑わす、
あの地上に投げ落とされた古い蛇だった。
彼は海べの砂の上に立った。すると、いなずま、
声、雷鳴、地震が起こり、大きな雹が降った…
フクシマ…ゲンパツ。
また私は見た。
かっての地に傲慢が満ちた。
天使が底知れぬ所の鍵と鎖とを手に持ち、
天から下ってくるのを見た。
彼は、悪魔でありサタンである竜、あの
古い蛇をとらえて、これを千年の間縛って、
底知れぬ所に投げ込んで、そこを閉じ、
封印をして、千年の終るまで、民を惑わす
ことのないようにした。サタンは、その後
しばらくしてから、解き放たれる…
ゲンパツのフクシマよ、
私はすぐに来る。
それぞれのしわざに応じて報いるために、
私の報いをたずさえて来る…
(つづく)
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